『武士ドルが斬る!?』〈前編〉



 思い切って半田刑事に電話をかけてみようと思うものの…なかなかその勇気がでない。



 きっと…無事でいて…。



 携帯を握りしめながら…電話出来ない苛立ちをこらえ…私はただ祈る事しか出来ないもどかしさに押し潰されそうになるのを振り払い私は首を横に振り気持ちを整えると少し足早に進めた。



 やがて自宅近くまでようやくたどり着いた先に…引っ越しのトラックが2台ほど停車し道を塞いでいた。


 閑静な住宅街だから…引っ越しのトラックが入ってきただけですぐに道を埋め尽くしてしまう程の道路に2台も停車されていた。


 しかもそのトラックが停車しているその先は…私の隣の家に停車されていたモノだから、当然隣の家だけじゃ収まらずうちの前の道路も占領され出入り口を塞がれた。



 “卵よりも‥まず自宅の前にトラックがいる事を先に報告して欲しかった‥(汗)”



 …お隣さん…。
 引っ越してきたんだ…。





 お隣さんだった田中さんは旦那さんの転勤がいきなり決まって逃げるように引っ越していったのは…3日前…。