諷馬の気遣いにわかったと返しとりあえず電話を切った私は慌てて荷物を取りに部屋に引き返した。
「何かあったの?」
血相抱えて戻ってきた私に愛が聞いた。
「それが…。
権田教授から連絡あって…弟が迎えにきてくれるから学校にいってくるよ!」
ゴクリと生唾を飲み込み…私は帰り支度を始める。
「えっー!
もう…09時30分だよ!
こんな時間に呼び出しなんて…。」
「でも今日まだ金曜日だから…図書館10時30分まで開館してるからきっとなんか資料を探すのに呼ばれた可能性もあるよね!」
茅江の言葉に続き未茶が答える会話が飛び交う中…私は上の空でそうね…。と返し用意したメモに先程、音声メモで録音した番号を控えた。
「ほぉんとっ…ごめんね!!」
「仕方ないよね…。
権田教授の呼び出しなら早く行った方がいいよ。」
青ざめた表情で私を見送るサークル仲間に平謝りして、私は友人達にまたメールすると言葉を残してその場を後にした。
一体…何しにきたんだろうと店の外にでた私は弟を待つ間…先程控えた用紙を見ながら携帯に番号を打ち込み発信した。

