安心したのも束の間…先程のバイクの轟音が再び近づいてきて私達はふいに先程の男性が気になった。 「彼は…?」 辺りをキョロキョロと見回した先に駐車上の先頭車両の車体の上に立つ男性を見つけた。 「ーーー殿ーーー! ?」 濃姫がその姿に気づき声をあげた。 その影は一瞬こちらをみて伏せろと手を下にむけた。 「伏せて下さい。」 濃姫の声がして私達は…車体の上にすぐさま伏せた。 そのすぐ横をけたたましい音をたてライダーが滑走しながら前進していった。