『武士ドルが斬る!?』〈前編〉



 「いらっしゃいませ!」


 居酒屋の自動ドアが開いた後、店員さんの元気な掛け声に迎えられて私は大学のサークル名を告げる。


 「あの…ここで予約している“特ダネ情報サークル”の者なんですが‥。」


 「畏まりました。
 こちらへどうぞ…!?」


 店員さんに快く案内されて…一際賑わいをみせる部屋の前に立つ…。


 私はゆっくり深呼吸をして…サークル仲間が集う飲み会のお座敷の引き戸をあけた。



 「遅い!?」


 部屋に入るなりサークル仲間は一斉に声をあげる。



 「ごめん…!
 ついさっきまで…居残りさせられていたんだから多目にみてよー!!」


 苦笑いを浮かべ私は市川愛の姿を見つけ手を降る。


 「ダメダメ…!?

 遅刻厳禁な世界なんだから…今日はお覚悟を決めて頂きたい!?
 では…今から生駒真帆さんの寝言についての取材を初めさせて頂きます。」


 「えっ…!?」


 私を無理矢理引っ張って中央の席に座らせたサークル仲間は…恒例の罰ゲームへと移行した。