「キリスト教とともに悪魔崇拝の異教も渡来してきたのでは…って事ですか?」
「えっー!?
悪魔崇拝の異教って!?」
私は“悪魔”というワードに身を震わせて権田教授に注目した。
「そうだ。
まあ当時の“悪魔”や“魔物”的な異教には‥今でいう科学や物理などの哲学なんかも魔法と言われ“悪魔の異教”として忌み嫌われていた節があり…伝道者達には恐れられていたはずだからな。
もし‥ポルトガルの伝道者達が‥自分達の国から一切…悪魔崇拝の異教を撲滅しようと考えたら国から遠く離れた日本は格好の場所だと思わんかね。」
「そういえば…。
織田信長って“第六天魔王”って自分から名乗っていたみたいですけど‥もしかして“魔の異教”を 崇拝していたとか考えれば‥その時代にその魔の異教が伝来してきたというのもありえない話ではないって事かあ…。」
徳家君の言葉に権田教授は頷き厳しい表情で話を続けた。

