だからといって別に私はそれを自慢したいという気は微塵もないし、どうしたいという気もない。

こんな才能、一時のものだ。


栄えればいつかは衰える。

それが世の中の真理であり、摂理なのだ。


まあそんな意味のない前置きは終わりにしよう。

つまり私が何を言いたいかというと、私を化け物扱いして敵視したり、なぜか好意を寄せたりして近寄ってくる男がたまにいるのだ。


「月宮静希さん」


目の前にいる男子生徒は真剣な顔で私を見据えた。