「…ちょっと、待って?」 「…?」 私はフリーになっている左手で、ローテーブルの上に無造作に置かれたメガネに手を伸ばす。 そして、彼にメガネをかけた。 見慣れたキミに戻る。 「…ね、自分で食べて?」 いつものようにメガネをかけたんだし。 お願いだから、いつものおっとりしたメガネ男子のキミに戻ってよ? そう祈る。