「いらっしゃいませ、お会計は840円です。ブックカバーはご入り用ですか」

決まった言葉を述べ、ロボットのように客をどんどん捌いていく。

それは感情も何もない、単調な作業で、とても楽しいとは思えない。

だが、働かないと人は生きてはいけないというのが、この世の性(さが)だ。


「あー、お願いします。」


「かしこまりました。」

下を向いて作業をする。凝り固まった方が痛む。


袋に商品をつめて、

「生きてて楽しいですか」


今回はいつもと少し違う。