「い、いつまでも子供じゃないんだから、
もっと考えてよね!!」
プイッとわかりやすく怒った態度をとって、あたしは一人でスタスタと歩き出した。
「あ、お前…!
待っててやったのに先に行くってどういうことだよ!!」
もちろん真紘が追いかけてきたんだけど、
昨日のことも含めて、イライラしたから、
あたしはバァーッと全力疾走した。
「アイツ…!」
「まぁいいじゃん。今日くらいは」
千尋の宥める声がした後、あたしはクルッと後ろを向いて、
「真紘のブワァーカ!!」
イーッと歯を見せてそう言ってから、歩を進めた。



