俺が萌のことを大切に出来ないなんて、
そんなわけねぇだろ。
逆に、言わせてもらえば、
俺は、柊が萌を大切に出来るなんて思っちゃいねぇ。
てめぇごときが意気がんなっつーのッ!!
そして俺はまたゴミ箱を蹴飛ばす。
「おい、またかよ…
も、もしかして、俺らの話聞こえてたんかな…!?」
「は、何で…」
「萌先輩のことを好きな人が嫉妬して…」
ご名答。
俺はゴミ箱を片手で持ち、2階から勢いよく落とした。
―――――ガコガコンッ!!!
と音をたてて、ゴミ箱は1階に転がる。
それと同時に、
「ひっ…!!」
という男の声が聞こえた。



