「……来ないかなぁ…、萌先輩…」



「!」




萌先輩…?



萌の知り合いか?




「何だよお前、1限目の前に会ったんじゃねーの?」



「うん、会った…。
近くで見たら、予想以上にかわいくてさ…
また来ないかなぁ…」



「いいなぁー、羨ましいぞ、綾斗!」




綾斗…



綾斗!?



今1階にいるのは、柊綾斗か…?




「もうダメだ…。
思い出すだけでヤバい…」



「ずりぃ~」



「もうさ、声とかもかわいかったし、
気さくな感じで話しやすかったし…。」




俺は、いつの間にか真剣に柊たちの会話に耳をかたむけていた。