そして千尋は呆れた顔をしながら、あたしたちの繋がれた手を見ていた。




「朝から熱すぎ。」



「見せつけてんだよ。
羨ましいだろ?」



「……うん、まぁね。」




千尋は小さく呟くと、あたしの方に近づいてきて、




「よかったね」




目を細めながら、そっとあたしの頭を撫でた。




「こら、萌に触んな!」



「うわぁ~、嫉妬深い男は嫌われるよ?」



「えっ、マジ!?
萌、嫌いになった!?」



「なってないよ」




慌てた様子で、真紘はガッとあたしの肩を掴んだ。