あたしはクッションを抱きしめながらそれに顔を埋め、 「……真紘のバカ…」 目だけ見せて、そう言った。 すると真紘は、 「……っ…、バカはお前じゃん、バカ萌…。 ……そういうの…ずりぃよ…」 そう言って、片手で顔を隠してしまった。 「バカじゃ…ないし…」 「俺もバカじゃねーもん…」 そんな言い合いをしながらも、 あたしの顔は真っ赤で…。 クッションで隠してはいたけど、バレてたかもしれない。 でも、 指の隙間から覗いた真紘の顔も、 この距離でもわかるくらい、赤かったんだ。