「真紘があの子と別れるまでは、あたしは彼女じゃないもん…。」 「萌…」 あたしの名前を呼んで、徐々に近付いてくる真紘に、あたしはストップをかける。 「彼女になるまでは… もう抱きしめるの禁止…」 「は!?マジかよ!?」 「うん…。」 やっぱり、曖昧な関係だと、何かやだ…。 「………キスは?」 「……禁止に決まってるでしょ…」 すると真紘は大袈裟に溜め息を吐き、あたしの部屋を出ていこうとした。