真紘の部屋の前で、ふぅー…っと深呼吸をする。 そしてコンコンッとドアをノックし、 「千尋か?」 っと返ってきた声に、 「ううん、萌。」 と、あたしは返した。 そしてガチャッと、ドアが開いた。 「何しに来たんだよ。」 「えっと…渡したいものがあって…」 「………その箱?」 「あっ…そう! こ、これ、渡したくて…」 「もしかして、カップケーキ?」 「ち、違うよ!! あ…あの……」 『真紘のために、特別に作ったの』って言おうと思った時、