――――ピンポーン… インターホンを鳴らし、応答を待っていると、 『――――はい』 聞こえたのは……大好きな真紘の声だった。 「あ、あの、萌…だけど……」 『―――何の用?』 スピーカーの向こうから聞こえる、その低い声に、あたしは泣きそうになってしまう。 声が震えそうになったけど、 「……千尋に用があるの」 ちゃんと言うことが出来た。