人の流れが激しくて、ここで待っててと言われた場所からは遠く離れてしまったあたし。



もうステージなんか見えないような位置まで来てしまった。



ていうか、もうほとんど体育館から出ちゃってるや…。



………帰ってもバレないんじゃない?



あたしの脳裏にそんな考えがよぎり、



足を動かそうとした時、




「おぉ~っと!
1年A組の彼女の告白相手は、
学園の有名人、『パーフェクトツインズ』の片割れ、九条真紘さんだ~!!」




そんな、司会の人の言葉に、



ピタッと足が止まった。