「そういえばさ、
真紘、何で駅前にいたの?」



「あー、だってあのちっせぇ本屋には無かったから。
わざわざ駅前の本屋まで行くハメになったんだよ」



「何買ってきたの?」



「マンガ。」




未だに手を握ったまま、あたしたちは話しながら帰ってた。



相変わらず、真紘は全然あたしの方を見なくて、



でもたまにチラ見してきて。



タイミングよく目が合うと、すぐに逸らされる。



そんなことの繰り返しだったけど、特に気にせずにいた。



でも、変なの…



何で手を繋いだままなんだろう?