デート……って…。
なんか綾斗くんに悪いな。
「隣にこんなブスが並んでてごめんね」
「えっ、だから、先輩はかわい…」
「わっ!」
綾斗くんと話していると、急に後ろから人がぶつかってきて。
その人はチッと舌打ちしていなくなったけど、
体勢を崩したあたしは、綾斗くんの胸に飛び込んでしまった。
「先輩、大丈夫ですか?」
それでも迷惑そうな顔をせずに、綾斗くんはあたしを抱き止め、優しく聞いてくれる。
「あ、うん。ありが「何してんの?」
その綾斗くんにお礼を言おうとしたあたしの声に、聞き慣れた低い声が被ってきた。