「佐藤君、手伝うよ」 見た目的に結構量があって時間がかかりそうだったので、私はそう声を掛けた。 しかし、佐藤君は少し眉間にシワを寄せて静かに首を横に振る。 「でも、ほら、消しゴム貸してくれたお礼だよ」 「…………」 「えーと……これは私が手伝いたいだけだから、お願い!」 「…………」 手を合わせ、頭を深々下げてお願いすると、佐藤君はやっと首を縦に振ってくれた。 なんか渋々っぽいけど……まぁ、いいか。 手伝うことは悪いことではないだろう。