好きな人の、好きな人。


「でもっ・・・」


なかなか断れずに焦っていると・・・


「絵美は、俺とまわるから」


なんて低くて甘い声が私の頭の上から聞こえてきた。


上の方をみると、大地がいた。

・・・ってあれ?
違うクラスだよね。なんでうちのクラスにいるの?


「だっ・・・大地っ!」


だけどいきなり出てきたら、驚くじゃないか。


しかも身長高くて羨ましいな!

私へのいやみなのか。


「な、絵美?」


スマイル。

わざとらしい笑顔だな・・・。


ちょっとおい。黒い笑みも混ざってるぞ。


「・・・えっ」


「絵美って大地くんと仲いいの~!?」


私が驚きの声を少しもらしたと同時に、乃愛が言葉をかぶせる。


そんな乃愛の驚きの言葉だった。


「大地知ってるの?」


私は問いかける。