好きな人の、好きな人。


着替えて乃愛の前に来た。

「・・・どう?」

「・・・」

無言だ。

ちょっとは反応してほしい。


だけど、それだけ似合わないってことか。


「超似合う・・・」


乃愛は私をまじまじと見て、顔を上げて驚きの言葉を口にした。


「はっ!?似合う?ちょっ・・・有り得ないでしょ、乃愛」


「なんで?ありえるよ。似合ってるもん」


嬉しいけどさ・・・そんな冗談いらないって。



「可愛い、絵美!やっぱ絵美はもとから可愛いからな~。何着ても似合うね」


なんてベタ褒めしてくれる。

まぁ・・・嬉しくなくはないけど。


素直に嬉しいけど。


「・・・ありがとう」


それはないけど、素直に受け取っておく。