好きな人の、好きな人。


「私、着ないから」

私はキッパリと断った。

けど、ウルウルして涙がたまっている瞳で私の目をじっと見つめて


「・・・なんで?」


と可愛い子犬みたいに言ってくる。

それがもうやばい・・・!


「わかった、喜んできます」


「いぇーい!」


結局は、負けてしまう。

・・・やっぱ逆らうなんて無理か・・・。



にしてもさ、絶対笑われる!

私には似合わない!


「ほらっ、早く!待ってるから着替えてきて」


って背中を押されるので、渋々着ることにした。