好きな人の、好きな人。


「そう?ならいいけど・・・。辛くなったら私に言うんだよ!」


「ははっ、頼もしいね」


なんて笑うと、突然乃愛が思い出したかのように鞄の中から何かを取り出した。


・・・服・・・?



「あっ、これ!思い出したんだけど、絵美の衣装。私が用意したの。可愛いでしょ?」


そう言って見せるのは、フリルとレースのワンピース丈の可愛い服。


可愛いは、可愛いけど・・・。


私に似合わないんじゃないかな?

なんて不安もありつつある。


ていうか・・・なんでこんな服チョイスした!?


「・・・乃愛。これ私に着れっていうの?」


私がそう尋ねると、


「うん。勿論」


あっけなく笑顔で返された。


でも私も似合わないものは似合わないんだよ。


無理に着ることないと思うんだよね。