好きな人の、好きな人。



「あっ、絵美おはよ!」


朝。そう、文化祭当日。

教室のドアを開けると、教室内はもうカフェっぽく仕上がっていた。


「乃愛おはよー。いい感じじゃん」


一番最初に私に気づき、テンション高めにあいさつしてくれた乃愛にそう言う。


「でっしょー。私も先生も気合はいってるからね」


「相当楽しみなんだね」


「当たり前っ!ずっと前から楽しみにしてたんだもんね」


なんてドヤ顔。

乃愛って好きなものに突っ走るタイプだよね・・・。


「乃愛」


そんな声が聞こえると、乃愛は即座に振り向く。


私もそれにつられて振り返る。



そこには・・・


雄大。