それから大地が見えなくなると、ルンルン気分で教室へ入る。


あ・・・ノート出しっぱなしだった。


そう思い、慌てて片付けようと席へ向かう。

・・・その途中で


「あっ、絵美ちゃん!」


その声の主は、瑠依ちゃんだった。

ふと振り向くと乃愛みたいに可愛らしい笑顔でこっちへ駆け寄ってきた。


「瑠依ちゃん」

「絵美ちゃん、おはよっ」

「おはよー」


あーなんて可愛いんだ。

私の周りなんて、可愛い人しかいないんじゃ!?


私やばいじゃん・・・。


なんて心底思いながらも、表情は明るい笑顔を浮かべた。



「あのさっ、絵美ちゃん。
頼んでいた看板仕上がったかな?」


「うん。昨日で仕上げたよ」


雄大とだけどね。


「ありがとう!いきなりだったのにごめんね。本当に絵美ちゃんには感謝してる」


「いやいや!ちょっと楽しかったし。いつでも頼っていいからね」


「うん!ホンット、ありがとね」


「も~いいよ~」