「諦めることも大切だと思うけど」
その言葉が私の胸に突き刺さる。
・・・わかってる。
わかってるんだよ、頭では。
感情が止まらないんだもん。
・・・止められないんだもん。
つーんと鼻の奥を刺激する何かに、目が少し熱くなったのがわかる。
・・・・・・やばい。
そう思うと同時に、ふわりと頭に温かい優しい何かが乗せられたのがわかった。
「・・・えっ」
雄大の友達が、私の頭を撫でて、ポンポンと優しく慰めてくれた。
「まだ、辛ぇかもしれないけど・・・。少しずつ気持ち消してけばいーし。俺雄大と友達だしさやっぱあいつの恋とかは上手くいって欲しいんだよね」
・・・わかってるって。
この優しさも、この言葉も全部雄大のためなんでしょ?
私を雄大諦めさせるためなんでしょ?
そんなに馬鹿じゃないから、わかるって。
だけど、溢れ出た感情は止まらない。
目にだんだん涙が溜まっていくのが分かる。
