好きな人の、好きな人。


廊下の遠い先から、足音が聞こえる。


・・・こっちへ向かってくる?


周りは静かだから、余計にきこえる。


だんだん音が大きくなっていくのが分かる。


それだけで鼓動が早くなった。


だって、気まずくない?


だんだんと姿がはっきりしてくる。



・・・そして目に映った人物は・・・


雄大の、友達?



雄大と前付き合っていた、と言ってもあんまり雄大の友達とは話してなかったし、関係もあんまりなかったから関わらなかったんだよね。


というか、関わる機会がなかった。



だけど雄大といつも一緒に居た人ってのは確か。


見ていたから。