好きな人の、好きな人。

――――ガラッ、

静かに教室の入り口ドアを開けた。


その音は校舎全体に小さく響く。


教室の中はシンとしている。

誰の姿もない。


「ちょっと・・・早く来すぎたかな」


私は自分の席へ向かい、鞄を机に置いた。


そして列から乱れた席を少しだけ直す。


何もやることないし、暇だからやってなかった課題をやろうと決意する。


あとから面倒になると嫌だしね。

・・・そりゃ面倒くさいけど。



課題って・・・数学?


ノート提出だよね。

あーもうやめてよ!


机の上にノートを広げた。

次々に問題をといていく。


数学はできるけど・・・国語が一番苦手。


嫌なもんは、嫌だし?