夏はもうとっくに終わりを告げ、最近は少しずつ寒くなってきている。
・・・・・・寒いのが苦手な私、綾瀬絵美には本当に大変だ。
風も冷たくなる頃。
勿論寒いとなれば、朝起きるのもやっと。
なのに太陽が眩しく照りつけている。
そんな太陽を見て、私は目を細めた。
「絵美、おはよっ!」
そんな中、明るい声が後ろから聞こえてくる。
後ろを振り向くと、笑顔でこっちへ向かってくる親友の姿。
「あ、乃愛おはよ~」
それにつられて、私も自然と笑顔になる。
親友の名前は、前園乃愛。
ふわふわした雰囲気の、可愛い女の子。
もう本当に女の子の中の女の子って感じで、羨ましいと同時に、焦りつつある私。
・・・可愛いから、乃愛はモテるだろうしなぁ。