バタンッ―――――
後ろで、古びた重い扉が鈍い音をたてて閉まるのがわかる。
それにも気にせず、私は扉の隣でそのままうずくまった。
その瞬間、今まで我慢していた涙が鼻の奥をつーんと刺激させて、一斉に溢れ出す。
・・・それは、止まらない。
もう一回、気持ち伝えるとか、無理じゃん。
失恋決定じゃん。
・・・なんか、教室戻る勇気ないかもしれない。
隣は雄大、前は乃愛。
嗚呼、気まずすぎて駄目だ・・・。
「っう・・・なんっでっ・・・、私じゃ駄目・・・なんだろうぅぅっ」
誰もいない、それだけで言えなかった言葉が止まらない。
私じゃなく、乃愛が雄大は好きなんだ。
・・・その事実が、酷く私を傷つける。
それから、ずっと泣き続けた。
もうきっと昼休みも終わり、多分授業も始まってるだろう。
今は涙も涸れて、もう涙は出ない。
でも少し。
泣いたらスッキリした。
だけど、この想いは変わらない。
現実は変わらなくて。
