好きな人の、好きな人。


かなわないよな、乃愛だったら。

「夢なわけないでしょ~!現実みなよ」

って、私も笑った。

いつもみたいに、乃愛と喋ったり笑いあったりすると思ってた。

・・・けど、前と今では全然違う。


「・・・あっ!雄大くん来たから、ちょっと私挨拶してくるね!」

「あ、そっか。うんいってらっしゃい」


私は笑顔で見送った。

乃愛は、こっちを一度チラッとみてから、それからは一直線に雄大のもとへと駆けていった。


「違う、よね」


雄大と乃愛は彼カノなんだ。

だから、乃愛は雄大を優先して当然なんだよ。


それは、乃愛が決めることだけど。


なーんか・・・悲しいし寂しいな。


私は一人になり、ただ机にちょっと座りボーッとしていると。


「大地くん!」


教室の中ではない、どこか遠くからそんな声が聞こえた。