ブサもさ男の正体!?

竜哉は子犬を連れてキッチンへ

私は合宿の準備を急いだ

竜哉がごはんを作ってくれたおかげで

早く合宿の準備が終わった

タイミング良く、お母さんもお父さんも帰ってきた

あとは、雄太だけ

そのあいだ

お母さんとお父さんにこの犬を

飼ってもいいか

相談した

すぐに『OK』の返事をもらえた

あれ?

おかしいな?

家族の中に誰か犬嫌いの人が

いたような・・・?

『ガチャ』

雄太「ただいま~」

「「「「おかえり」」」」

雄太「何だみんな帰ってたのか」

愛希「すぐ、夕飯の支度するからね~」

母「今日は竜哉が作ったんだって~」

雄太「・・・。竜哉」

竜哉「何?」

雄太「その、腕に抱えてるのなんだ・・・」

竜哉「これ?」

雄太「どっからどう見ても・・・。」

竜哉「犬だよ?」

そう、竜哉が言った瞬間に雄太の顔が真っ青になって

ひざから崩れた


雄太「な・・・んで?」

子犬は竜哉の膝に座っていたが

雄太が崩れた落ちたのに心配したのか

雄太のそばに駆け寄った


雄太「この家に犬がいるんだよ」

すると、お父さんが爆笑しだした

父「フハッハッハ(笑)」

それにつられてお母さんも笑っている

私と竜哉はポカーンとしてる

そしたら、お父さんが昔話を始めた


父「愛希と竜哉は知らないだろうけど

いや、愛希は生まれていたな

愛希、覚えてるか?

小さい頃、いっぱい犬がいたところに

出かけたこと」


愛希「う~ん?なんとなく」


母「愛希は幼かったしね~」


父「まぁ、その時に雄太が犬嫌いになったんだ

最初雄太は本当に犬が好きでな

犬と一緒に遊んでいたんだ

そしたら、雄太が大型犬に囲まれたんだ

10頭ぐらいだったかな」


雄太「20頭・・・だよ」


父「仲良く遊んで、怖がっても居なかったから

放っておいたら、泣きだしたんだよ」


竜哉「そりゃ怖いだろ・・・。」


母「急いで抱きかかえて、何で泣いてるのって

聞いたら『みんなが僕の顔なめてくる』って」


愛希「プッ(笑)」


父「雄太が泣きやんで、もう大丈夫だろうと思ったら

今度は、大型犬、中型犬、小型犬に囲まれてな

最終的に大型犬が左腕 中型犬が右腕 小型犬が足

という風に引っ張りあいっこしてな

犬も本気だったから、雄太は相当痛かったろうな」


竜哉「・・・。ヤバくね」

愛希「ただ事じゃない・・・。」