同棲生活~キープアウト!続編~

「……」

亮二は何も言わず、車を走らせる。

怒ってるの?
そう思った時、亮二が左手であたしの手を握りしめてきた。

温かい手。あたしの大好きな手。

「樹里」

「何?」

「落合さんと、知り合いだったんだ?」

「うん…」

「……」

亮二は気づいてる。
あたしたちの関係。

「あのね、元カレなの」

「うん。樹里が落合さんの下の名前で呼んだ時、そんな気がした」

「あっ…でも。つき合ったって言っても1年くらいだし、今の今まで忘れてたし」