樹里が涙を拭った。

「てか、何で車までついていくかな?」

「ごめん。あたしが喫茶店で怒声上げちゃって、車の中で話すことになったの」

「ふぅん。それで、エッチしたんだろ?」

「だから朝言ったでしょ! エッチはしてない!」

「エッチは?」

何となく気になる言葉だし、ひっかかってしまう。

「いや…だから」

「早く言え」

樹里を軽く睨んだ。

「…太もも触られた」

「はぁ!?」

太もも触られたのかよ!

どんだけ、隙を見せてるんだか…。

「こんなふうに触られたのか?」