同棲生活~キープアウト!続編~

「少しじゃないよ。たくさんだよ。だから、仕事も続けられた。そして、今は正社員として働けている」

「オレたちの出会いは、無駄じゃなかったってことだな」

「うん」

「って、オレと長話してる場合じゃないだろ? 早く降りろよ」

「優助……」

「早く降りろ」

「……」

あたしは、無言で車を降りた。

優助は目を潤ませていて、何も言えなかった。

車はあっという間に走り去っていった。


優助……
ごめんね。ありがとう。
6年も忘れずにいてくれたのに、あたしはあなたの気持ちに答えることはできない。