そうだった。 あたしは、優助ともう一度話をしたくて電話をかけた。 電話はつながらなくて。 メールは送信エラーで戻ってきた。 そして、それからすぐに、あたしも番号とメアドを変えた。 じゃないと、永遠に優助からの新しい番号とメアドを待ちそうな気がしたから。 「オレたち、些細なところですれ違ってたんだな」 「そうだね」 だからって、今更、どうなるわけではないけど。 「樹里とやり直したい」 「優助…」 少しずつ、抱きしめる力が弱くなってきていたのに、また力強く抱きしめられてしまった。