あの日以来。
落合さんと樹里の話をすることはなく、また土曜日がやってきた。


「樹里。支度できたか?」

「うん、出来たよ」

「じゃあ行こうか?」

「うん」

土曜日の夜。
今日は、オレと落合さんの歓迎会を開いてくれるということだった。

オレは間違いなく飲まされるから、樹里と2人でタクシーで居酒屋に向かった。

歓迎会の時間は夜の7時から。

「ねぇ 亮二?」

居酒屋に入ろうとしていたら、樹里が話しかけてきた。

「何?」