優助はそう言って、あたしを抱きしめた。
『優助! 行かないで…』
『樹里―……』
優助は、つき合って初めて、まともに名前を呼んだ。
『優助……』
『……』
あたしたちは、長いこと抱き合っていたと思う。
『じゅりこ、元気でな』
優助は体を離して言った。
『……優助も頑張ってね』
『さよなら。じゅりこ』
『さよなら。優助』
でも簡単には車から降りられなくて、
『車から降りないと籍入れに行くぞ』
優助は笑いながら言った。
『優助! 行かないで…』
『樹里―……』
優助は、つき合って初めて、まともに名前を呼んだ。
『優助……』
『……』
あたしたちは、長いこと抱き合っていたと思う。
『じゅりこ、元気でな』
優助は体を離して言った。
『……優助も頑張ってね』
『さよなら。じゅりこ』
『さよなら。優助』
でも簡単には車から降りられなくて、
『車から降りないと籍入れに行くぞ』
優助は笑いながら言った。



