空太君は目をキラキラと輝かせてこっちを見ている。

・・・そんな忠犬みたいな眼差しで見られても困るんだけど・・・ 


「あのさぁ・・・」
「えっ?なんだ?」

そのあまりに純粋な雰囲気に少々戸惑いつつも、これ以上深入りされるのはイヤなのでキッパリ言うことにした。


「お客じゃないなら帰ってよ」

「あ、そうだよな!悪い悪い」
 


これで安心・・・・・できなかった。 



空太君は楽しそうににっこり微笑んで、私に小銭を差し出した。


「この花くれよ、小さいお花やさん!」