『あの女、人のこと俺のダチの名前使って呼び出してさ、無理矢理してきて……』





そう言うと、懍はきょとんとした顔で俺を見た。











かわいい……










ふいにそんなことを思ってしまった。





「じゃ、じゃあ!先輩の好きな人ってあの先輩じゃないんですか?!」


『ちげーよ!あんなんとは比べものになんねーよ!!』






俺に迫ってくる女は、一応うちの学校のミスコンで3位に入賞した顔の持ち主。



でも俺は、あんな女よりも懍の方が断然かわいいと思ってる。









だから懍にそう言った。



すると懍は少し考えるような顔をして目を地面の方に伏せた。





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