「…で、ここがタイマーの場所だから!!」

「あ、はい!!」
マネージャーになって数日経った。
菜々美たちは二年の先輩にマネージャーの仕事を教えてもらっていた。

「はぁーまだ慣れないなーっ」
部活終わりに女バスの友達と話す。

「えーけどイケメン多いし良いじゃん!!誰か狙わないのー??」
「二年生彼女持ちばっかだよ~!!だったら他にいい人いる?」
口々に話す友達たち。

「横田くんは??どうなの??」
菜々美に問いかける友達。

「え、チャラいし怖いしやだよ。」
がっつり本音で否定する菜々美。

「でもイケメンじゃん?バスケも上手いし!」
菜々美が反対すればするほど、龍光の存在は大きくなっていた。

背は普通よりは少し高く、とてもスラッとしたスタイルで髪型は同じクラスの男子と比べるとオシャレで
それでいてバスケも上手だった。
菜々美が通う高校ではそんな男子が少ないため、
ひときわ目立つ存在であった。


マネージャーの仕事を始めて多少話すことはあったが、特になんの意識もしていなかった。

「別になんとも思わないし!」

ー最初は、そうだったんだ。ー