「え、うそ、なんで!?」

 私は珍しく学校で興奮した。目の前にいる小鳥遊クンを何度も見たり写メったりきゃあきゃあ言ったりしているとゴンッと脳天を殴られた。

「い、いた…」

「俺は小鳥遊クンなんかじゃねぇよ」

「えっ」

「俺は黒峰 ケイ。」

「えっ」

「お前は『えっ』しか言えないのか!!」

「いたあああああっ」

 また小鳥遊クン、いや、黒峰君に脳天を殴られた。だって、本当に小鳥遊クンなんだもん。うそついてないよね?だなんて言ったらまた殴られそうだから思うだけにしておく。

「な、なんで私なんか呼び出したんですか?」

「ああ、アンタがオタクかどうか見るために。」

「………は?」

 黒峰君の話はこうだった。
 学年一の女子がいつも告白を断っていていつも携帯を見てニヤニヤしてたまにボソリと彼氏の名前を出す、と。
 それに興味が沸いてきた黒峰君はいろんな情報により私がヲタクだと知ったらしい。ついでに私の好きキャラが自分にそっくりだったから呼び出してみたらあらビンゴ。というわけらしい。

 そしてどうやら黒峰君が告白すると女は簡単にオチるというため私がオチるか気になったとか。これが目的だったみたい。

「で、俺が告白したらアンタ、付き合う?」
「えーと、アニメがあるので付き合えません!」
「アニメに負けた…!!」