「井戸がなけりゃ水が汲めないじゃないか。莉奈の所に井戸はないの?」


確実にからかわれている。


そう確信した莉奈は、世の中の全ての人間に馬鹿にされている‥
そんな気持ちで悲しくなった。

「もー‥かけてこないで。バイバイ」


プッ‥プープープー‥


一方的に電話を切ってしまった。

蒼はどう思っただろう‥本当に自分をからかったのだろうか‥

そんな複雑な気持ちになりながら、またベットに寝転がり布団を頭まで被った。

「アタシって‥最低だぁ」

起き上がる気力もなくなり、莉奈はそのまま深い眠りに入っていった。