すると、風呂場に果物ナイフを手に持ったお父さんが手首を切っていた。




なにが起こったかわからなくなって、あたしは近くの公園に走って行った。





どうしていいかわからなくて。



両親が死んだというのに涙の一つも出なかった。



そのまま公園のベンチに座っていた。



「大丈夫か・・・?」


誰・・・?

男の子・・・。


「ん。」


その子はあたしに右手を差し出した。

なかには飴玉。


お礼を言おうとしたらその男の子はお母さんらしき人に呼ばれて行ってしまった。