完:嘘つきは恋の始まり


カズの方を見てみると、相変わらず私と逆の方を向いて頬ずえをついている。


話がしたい。

そして、ちゃんと「好き」って伝えたい。

早くしないともう戻れない気がするの。






話しかけることのできないままお昼になった。

今までは4人で食べてたけど昨日からはバラバラ。

もちろん私のせいだ。

綾は旬くんといたいだろうに…本当に申し訳なくなる。

「……綾、ごめんね。」

「え……?何が?」

綾は本気で分からないっていうような顔をしてる。

「私のせいで旬くんとお昼食べれなくなって……。一緒に食べたいでしょ?」

私がそう言うと

「そんなの気にしなくていんだよ?お昼くらい女同士、男同士で話してたっていいじゃない。それに今はケータイだってあるんだからっ」

とケータイを顔の前で振って笑ってくれた。