「よろしくな、渡辺。」
旬くんがそう言って手を出したから、綾はテンパりながらも握手をしてた。
それから4人で話してたけど、なかなか綾は旬くんと話そうとしない。
「私さ、ちょっと外の空気すってくるね。カズ!一緒行こ?」
「え、ああ。行く行く。女の子1人じゃ危ないもんなー。」
そうじゃないけど…まあいっか。
「じゃあ綾、ちょっとしたら戻ってくるね。」
そう言ってカズと一緒に外に出た。
「カズごめんね。なんか付き合わせちゃって。」
「ん?気にすんなよ。俺も外の空気すいたい気分だったしさ。」
春といっても、夜はまだ少し肌寒い。
「4月なのに、まだ寒いよね。」
「だな。そっか、今日から4月かー。」
今日から…あ、今日1日だっけ。
てことはエイプリルフールじゃん。

