「由宇、ちょっと行こ?」

HRが終わると顔を伏せていた私の頭の上から綾の声が聞こえてきた。

顔をあげられない。

うつむいたまま立ち上がると、綾は私の手を取って歩き始めた。



しばらく歩くと

「ぢゃあここの上ね。」

階段の上を差して綾が微笑んで私を見ていた。


「ここの一番上なら先生来ないから。1時間目サボっちゃお!」

「…ありがとう。」

今あの席にいるのは辛いもん。

綾にすごく助けられた。

「いいよ。とりあえず話聞かせて?」