完:嘘つきは恋の始まり


な……に?

「好き…だよ?」

何でそんなこと聞くの?


「ねえ、由宇。好きじゃないならそう言って。嫌いなら嫌いでいいから。」

……何で?

「嫌いな訳ないじゃん!」


思わず怒鳴ってしまった。

カズの顔を見ると、それでもやっぱり辛そうで。

「な…んで、そんなこと言うの?」


確かに男の人として好きかなんて分かんないよ。

だって元々そーゆう気持ちで付き合い始めたんじゃないから。

自業自得だけど。

でも。

でもね、カズを嫌うなんてありえない。

嫌いだったら一緒にいない。

カズはずっとそう思いながら私といたってこと?