「………っ。だって顔真っ赤で恥ずかしいから。」

「ふ〜ん……。じゃあ顔が赤くなければ、こんなことしたくないの?」

「そーじゃないけど…」

そう言ったら、彼の腕に力がこもる。

「意地悪言ってごめんな。俺さ…Sだったみたい。」

旬くんだったら、SでもMでもどっちでもいーんだけどな。

恥ずかしいから、そんなこと言えないけど。


「じゃあ教室戻ろっか。」

私を包んでいた腕をほどいて、立ち上がる旬くん。

私も急いで立ち上がる。

横に立つ旬くんを見上げると彼はこっちを向いて微笑んだ。

旬くんの笑顔を見ると私も顔が緩くなる。

真っ赤なんだけどね。